【意外と激戦区】広島のフードデリバリーを比較してみた!
広島は地方都市の中ではフードデリバリーサービスの激戦区です。中国地方では2020年2月にUber Eats(ウーバーイーツ)が初上陸したことを皮切りに、様々なサービスが開始されました。
同年3月にスタートしたWoltは、東アジア初上陸の地として広島をチョイス。宅配サービス好きな筆者としては嬉しい驚きでした。
その後も次々と新しいデリバリーサービスがスタートし、現在では以下の6社が広島でサービスを展開しています。
foodpanda(フードパンダ)は2022年1月で終了しました
これだけ色々あると、配達員として働こうかと考えている方は、どれを選べばいいか迷ってしまうのではないでしょうか。
- シフトの有無
- 配達依頼方法
- 現金の取り扱い
- 配送バッグなどの備品
- 報酬の支払いスケジュール
各社それぞれの特徴があり、人それぞれ重視する部分は違ってくると思います。
そこで、このページでは5つの項目を比較して、どんな違いがあるのかをまとめました!
- 本記事は2021年時点での内容のため、日本から撤退したfoodpanda(フードパンダ)に関するトピックスが残っております。
- シフトの有無
- 配達依頼方法
- 現金の取り扱い
- 配送バッグなどの備品
- 報酬の支払いスケジュール
- 雑感&上記以外の個別情報
- まとめ
シフトの有無
フードデリバリーは基本的に好きな時だけ稼働できる仕事ですが、シフト制や予約制度を設けている会社もあります。
Uber Eats | なし |
Wolt | なし(※シフト事前予約制度はあり) |
出前館 | なし(※任意アンケートはあり) |
foodpanda | あり。ランクによって開示日時が異なる |
menu | なし |
DiDi Food | なし |
foodpandaはシフト制が最大の特徴
foodpandaのシフトの最低単位は2時間で、時間帯はスケジュール画面に表示されている中から選択します。
フードパンダは配達1件あたりの単価が高めに設定されていますが、空き時間など自由に働きたい時はシフトがネックとなります。 がっつり稼ぎたい時はフードパンダで事前にシフト予約、空き時間にちょこっと働きたい時は他のデリバリーアプリというように使い分けると良いでしょう。
筆者は割とヘビーなデリバリー利用客でもあるのですが、フードパンダが店舗の種類や割引などの使いやすさで特にお気に入りです! 広島市内でデリバリーサービスがこれ以上増えたら熾烈な競争になり、シフトがあるパンダはやや不利かも……と勝手に心配しています。
Woltにはシフト事前予約制度もあり
次にWoltですが、思い立った時にアプリONでも働けますが、シフトを入れておくと最低時給保障が受けられる「シフト事前予約制度」も実施中です。シフト予約は先着順のため、希望の日時に予約が取れないことも多々あるようです。
ちなみに、ウォルトは利用客向けの割引は少ないので筆者はあまり利用しないのですが、デリバリーはウォルト限定のお店が結構あるため街中で配達員をよく見かけます。青い専用ウェアも若者を中心に人気の理由かな?と思いつつ眺めています。
出前館は基本シフトなし
出前館はシフトはないですが「任意アンケートに協力してください♪」と登録時に受け取った資料に記載がありました。会社側でおおよその配達員を把握するためとのことで、強制ではないそうです。(出前館はアルバイト・パートの配達員もいるからだと思われます)
余談ですが、出前館の拠点にはおなじみの屋根付きバイクだけでなく荷台に箱を載せた自転車も置いてありました。 やはり背負うより積載した方が体の負担は少なそうですね。
配達依頼方法
配達アプリで配達依頼を受ける方法は「リクエスト受注」と「早押し」の2種類があります。
Uber Eats | リクエスト受注 |
Wolt | リクエスト受注 |
出前館 | 早押し |
foodpanda | リクエスト受注 |
menu | 早押し |
DiDi Food | リクエスト受注 |
メジャーなのはリクエスト受注
「リクエスト受注」はGPS位置情報で自動的に配達依頼が届く方式です。
よく繁華街や人気ファストフード店の近くで待機している配達員を見かけるのは、お店に近いと注文が入りやすくなるのが理由です。
一方「早押し」とは、複数の配達員に依頼が送られ、早いもの勝ちで受注する方式です。menuと出前館がこのシステムを採用しています。
稼働している配達員が多い時は競争になり、画面を凝視していないと押し負けてしまうのがネック。かといってじっと待つのは時間がもったいないので、リクエスト受注方式の会社と掛け持ちして働くケースが多いです。
ちなみに、menuと出前館は報酬増額キャンペーンのお知らせが結構来るのですが、配達手数料が高めだからか他サービスと比べて配達リクエストが少ない印象。特にアイドルタイム(客数の少ない時間帯)は厳しいため、ピークタイム限定にした方が効率良いかも知れません。
menuは東京でもあんまり鳴らないってことは知名度的にもまだこれからのサービスなのかも知れません。
現金の取り扱い
デリバリーを頼む側の時は、決済はクレジットカードだけでなく現金も選べるなど選択肢が多い方が嬉しいものです。
現金でも注文できるサービスは金銭のやりとりを行うため、配達員として働く時には影響してきます。
Uber Eats | 選択可能(アプリで切替) |
Wolt | なし |
出前館 | 選択可能(拠点に連絡して切替) |
foodpanda | あり(強制 ) |
menu | なし |
DiDi Food | あり(強制 ) |
foodpandaとDiDi Foodは現金取り扱い必須
foodpandaとDiDi Foodで稼働する時は釣り銭を準備しましょう。
どれぐらいのお金を準備すればよいのかは稼働時間によりますが、イメージ的には「3桁の注文に1万円を出された時のお釣り×2」ぐらいでよいと思います。
筆者は以下の釣り銭(合計 26,120円分)を準備しましたが、小銭は割と増えていくのでもうちょっと少なくても大丈夫かもというのが実際稼働してみた感想です。
- 1000円札×20
- 500円玉×5
- 100円玉×25
- 50円玉×15
- 10円玉×30
- 5円玉×10
- 1円玉×20
配達員側のデメリットは釣り銭を不足なく用意しなければならないことです。現金払いは割合としては半数以下ですが、釣り銭切れはトラブルの元のため絶対に避けたいですね。
また、受け取った現金が配達報酬より多くなった際に指定口座に振り込む作業も増えるので、正直ちょっと面倒かも知れません。
Uber Eats と出前館は現金オン・オフ切替可
Uber Eats の場合は、アプリで現金を取り扱うかどうか切り替え可能です。支払い用のカードを登録すると現金受け取り可否の操作ができるので、配達リクエストが少ない時は現金ONにするなど工夫することができます。
出前館は登録時に現金受付あり・なしを選択します。その後の変更は拠点に連絡することで切り替え可能です。広島拠点への連絡方法はグループLINEですが、責任者の方が対応してくれるので即時切替にはならないと思われます。
Woltは一部地域で現金払いを導入予定ですが、強制ではなくオン・オフで切り替えられる仕様でのスタートとのことです。
配送バッグなどの備品
フードデリバリーといえばあの大きなバッグですが、会社によって扱いはいろいろです。
Uber Eats | 特になし。バッグは買取(Amazon) |
Wolt | バッグ・服・キャップ(デポジット制) |
出前館 | キャップと領収書(貸出) |
foodpanda | バッグと長袖Tシャツ2枚(支給) |
menu | 特になし。バッグは買取(専用サイト) |
DiDi Food | バッグ(デポジット制) |
Woltは専用バッグ必須
Woltは専用バッグでの配達が必須で、ほかのバッグで配達しているのが発覚するとアカウント停止(垢バン)の対象になります。
DiDi Foodは専用バッグ以外で配達して商品に問題があった場合、会社の補償やサポート対象外になります。しかしながらWoltのように絶対に必須というわけではないので、ほかのバッグで稼働している配達員も結構見かけます。
その他の会社は手持ちや他社バッグでOKですが、menuや出前館は「他社ロゴは隠してください」と指定があります。
ロゴの隠し方ですが、バッグがすっぽり入る巾着袋が手軽のため結構見かけます。が、ネットで検索しても出てこない……。手先が器用な人のお手製なのかは謎です。
ガムテープでロゴを隠している猛者もいましたが、ちょっと見た目は微妙(^^;) せめてバッグと同系色のテープで隠すと見た目が保てそうです。
あと雨の日に稼働する方はレインカバーを用意すると思いますが、ロゴ隠しにも使える形状を選ぶといいでしょう。リュックカバーも入手しやすい市販品です。
出前館は専用の帽子必須
出前館は登録時に拠点で借りる赤いキャップを被ることが必須です。領収書は希望があった場合のみ手書きで作成します。 領収書は束ごと渡されるため、雨の日に濡れないよう注意が必要です。
筆者はまだ領収書希望のお客様に当たったことはないですが、頼まれたその場で書くってことは何か下敷きになるような物を持っていた方がいいのか、それとも領収書の厚みで大丈夫なのか気になります(そもそも他社みたいにメールでの領収書で良いと思うのですが……)。
なお、出前館のキャップ・領収書はレンタル品なので、出前館での稼働を終了する際には拠点に返却が必要です。
Uber Eats 最新バッグは緑
最新のUber Eats 用配達バッグPR(通称:ウバッグ)は緑色です。実際に街中で見かけましたが、夜は特に黒バッグよりも視認性が良くて個人的にはいいと思いました。ただ、黒と比較すると汚れが目立ちそうなのでそこは注意です。
報酬の支払いスケジュール
普通の仕事は給料として月1回の支給が一般的ですが、フードデリバリーの報酬は月2回や週1回など支払いのペースが早めであることも特徴の1つです。
Uber Eats | 週1回(月曜〆・翌週火曜以降に振込) |
Wolt | 月2回(1〜15日分→当月25日までに振込、16〜31日分→翌月10日までに振込) |
出前館 | 月2回(1〜15日分→当月20日に振込、16〜31日分→翌月5日に振込) |
foodpanda | 週1回(日曜〆・翌週火曜以降に振込) |
menu | 好きな時に即時振込依頼可能 |
DiDi Food | 週1回(日曜〆・翌週火曜以降に振込) |
menuは報酬を好きな時に引き出せる「即時引出しプログラム」を実施しています。4回目以降の利用は手数料がかかるので、月4回以内の引出しがお得ですね。
ちなみに、上記に「~までに」「以降」という記載が多く断定ではないのは、フードデリバリーの多くは海外企業であることが理由です(送金に時差が発生する場合があるため)。
余談ですが、筆者はウーバーイーツで報酬用口座をゆうちょ銀行にしようとしましたが、なぜか選択できず他の銀行にしました。確認したところ、ゆうちょ銀行、信用金庫、ネット銀行は指定不可とのことです。
雑感&上記以外の個別情報
配達員として働きつつデリバリーもよく利用する筆者の主観による感想です。
Uber Eats(ウーバーイーツ)
日本に最初に上陸したフードデリバリーで、アプリや配達に関する情報が多く安心感があると思いました。
以前は商品受取まで見えなかった配達先がリクエスト時に確認できるようになってさらに良くなりました!
配達の仕事に初挑戦する時はUber Eats が無難だという印象です。
Wolt(ウォルト)
利用客向け割引キャンペーンは少ないですが、オサレな青いバッグとウェアをよく見かけるため配達員は多そうです。
つまり働く時は競争相手が多い=希望シフトを取るのは大変ですが、シフト競争に勝てるなら時給保障があるので非常に魅力的だと思います!
また、広島でシェアサイクルの専用プランが唯一利用できるのも特色です(※2021年6月現在)。
出前館(でまえかん)
マクドナルドはダブルピックに関して個別ルールがあり初回稼働時に説明を受けます。
利用客としては配達料や最低利用料金が高く、Uber Eats より前にデリバリーをやっていた国内企業なのに宅配の流行に乗れてないような……。
今後の改善に期待です(特に手書きの領収書)。
foodpanda(フードパンダ)
300円前後の割引キャンペーンが度々あり利用客としては嬉しいです。アイドルタイム限定割引の時は他社より配達依頼が多いかもです。
時給保障制度は終了しましたが、報酬単価が高めなので配達員数は維持している模様。
注文アプリ側に配達員の顔写真と名前が出ないのは女性配達員には利点です。欠点はシフトと現金利用客がやや多いことでしょうか。
menu(メニュー)
リクエストは少なめですがクエスト報酬は割高で、報酬増額キャンペーンも結構行っているようです。
しかし配達料や最低利用料金は出前館同様に高めで、利用客は大人数やセレブを想定している印象。初回限定クーポンも上限金額などの条件が使いにくく残念でした。
配達アプリも使いにくいのでやっぱり今後の改善に期待です。
DiDi Food(ディディフード)
広島に参入したのは一番最近で、加盟店は牛丼などのチェーン店がありかなり多い印象です。
このため配達員としても利用客としても金額を見て選択する感じになりますが、DiDiは今のところ割引キャンペーンがあるため配達リクエストは入りやすいかも知れません。
配達員の割合はなぜか外国人が多い印象です。
まとめ
配達員に初めて挑戦する時はまずUber Eats を体験して仕事の流れを体験するのがオススメです。
その後、シフト勤務可能ならWoltかfoodpanda、複数アプリかけもちで働くならUberやその他(出前館、menu、DiDi Food)など、働きたい時に自由に選択できるのがこの仕事の最大の魅力です!
ちなみに、デリバリーは人々が外に出たくない時期(雨天、真夏、真冬)にオーダーが増えます。その前後の比較的空いている時期は、初挑戦~初心者のうちには落ち着いて働けて良い期間だと思います。
機会があればぜひチャレンジしてみてください♪