パッケージ案件とは?Uber Directのメリットや配達時の注意点を解説!

noshiftデリバリーワーク編集部

Uber Direct(ウーバーダイレクト)は、2022年10月から始まったUber Eats の新サービスです!配達パートナーにとってはパッケージ案件と呼ばれる配達のことです。

公式サイトには”自社のウェブサイト等で商品を販売するパートナー企業が、Uber Eats の配達ネットワークを活用し、お客様に迅速に商品をお届けするクイックコマースの実現を可能にするデリバリーサービス”と書いてあります。

クイックコマースと言われても、具体的にどのようなサービスなのかちょっとわかりにくいですよね・・。

この記事では、主に以下のような疑問点や注意点についてまとめています。

  • Uber Direct はどのようなサービスなのか
  • 店舗・注文者・配達パートナーにとってはどんなメリットがあるのか
  • Uber Direct の配達を受ける時の注意点

基本的には誰にとってもメリットが多いサービスです。

Uber Eats 配達パートナーとしてUber Direct の案件を受ける時に、知っておきたいデメリットや注意点もあります。配達を受ける際の参考にしてください!

目次
  1. Uber Direct(ウーバーダイレクト)とはどんなサービス?
  2. 店舗・注文者・配達員それぞれのメリット
  3. 配達員とUber Direct 5つのポイント
  4. 一部Uber Direct
  5. まとめ

Uber Direct(ウーバーダイレクト)とはどんなサービス?

Uber Direct(ウーバーダイレクト)は、Uber Eats(ウーバーイーツ)の加盟店以外の店舗でも、Uber Eats 配達パートナーに配達を依頼できるサービスです。

Uber Direct では書類や日用品といったものまで配達することができ、店舗・注文者・配達パートナーそれぞれにメリットがあります!

また、マクドナルドやスシローといった自社で配達システムを持つ店舗が、Uber Eats に依頼する場合もあります。こういった配達のことを3PR(3rd Party Rider)といいます。わかりやすく日本語で言うと代理配達みたいな意味になります。

他にはコンビニやドラッグストアの配達が多いですね。

Uber Direct で取り扱う荷物は?

Uber Direct で配達できるのは、以下の条件に当てはまる荷物です。

  • 大きさ…大型スーツケースくらい
  • 重量…1個あたり22.6kgまで
  • 内容…書類、備品、日用品など(もちろん食品もあり)

試験プログラムの時の情報ですが、正式リリース後も大きな変更はないと思われます

大型スーツケースって言われてもいまいち想像がつきにくいので、具体的にどのくらいのサイズなのか確認してみました。だいたい1週間ほどの旅行用(Lサイズ・83リットル)で、高さ75.5cm×幅51cm×奥行28cmになります。

こちらの画像を見てもらうとイメージしやすいかと思います。

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画像の一番右がLサイズです。

重量が22.6キロまではなくても、この大きさを自転車やバイクで運ぶのは無理ですね・・。

大型の荷物は軽貨物車による配達を想定しているのでしょう。

つまり、軽貨物で配達している人はUber Direct で注文増の可能性ありとも考えられるでしょうか。

  • 軽貨物でUber Eats についてはこちら

提供エリアはUber Eatsと同じ

Uber Direct は、Uber Eats を利用できるすべてのエリアでサービス提供中です。

当然ながらUber Direct で配達を依頼する人がいなければ配達パートナーが案件を受けることができないので、Uber Eats の配達をしていてもUber Direct 案件は見たことがない、っていう人もいると思います。

余談ですが、海外では「Uber Connect(ウーバーコネクト)」という個人間の取引も始まっています。

日本での開始は未定ですが、このサービスが始まったらメッセンジャー(自転車便、バイク便)のお手軽バージョンとして使えるようになり、配達パートナーにとってはさらなる案件増加が期待できます。

店舗・注文者・配達員それぞれのメリット

店舗から見たUber Direct

Uber Eats の通常のレストランパートナーとして加盟するには、飲食店営業許可証が必要で、週4日以上・1日3時間以上の営業をし、メニューを5種類以上用意するなど細かい条件があります。

また、登録費用は無料ですが、タブレットレンタル費、メニュー作成費、写真撮影費など、初期費用として50,000円ほどかかります。

小規模な店舗だと加盟条件が満たせなかったり、初期費用が回収できるかわからないということで加盟を断念せざるを得ない場合もあります。

それに対してUber Direct は、マーチャントパートナー登録さえしておけば必要な時だけ配達を依頼することができます。つまり週何日とか1日何時間の営業を必ずしないといけない制約がないわけですね

また、料金としては利用する時に配達料だけがかかる仕組みになっています。(いわゆるオンデマンドサービス)

固定費がかからないのは小規模店舗でも導入しやすいですね。

  • 普段は自社で配達しているが、忙しい時だけ頼みたい
  • Uber Eats に加盟する前にお試しで使いたい
  • イベントなど臨時に配達注文を受けたい

このようなシチュエーションで活用するのが適しているでしょう。

【公式】店舗向けのUber Direct 紹介ページ
  • Uber Eats 加盟についての記事はこちら

注文者から見たUber Direct

Uber Direct を注文者として利用する場合

  • Uber Eats と比較して選ぶことができる
  • 即日配達サービスがなかった品物をすぐ入手できる

といったメリットがあります。

飲食店はUber Eats と比較して注文

スシローはUber Eats でも注文することができますが、Uber Direct を使った「宅配デリバリー」にも対応しています。

スシローの宅配デリバリー

両者を比較したところ、私が住む地域では以下の特徴がありました。

スシロー比較
金額Uber Eats の方がやや安い
品数「宅配デリバリー」の方が圧倒的に多い。1貫から注文可能
時間指定「宅配デリバリー」のみ指定可能

Uber Eats のスシローは時間指定を受け付けていませんが、「宅配デリバリー」なら時間指定が可能なので、届けて欲しい時間が決まっている時には便利ですね!

また、Uber Eats だと単品は3~4貫セットからですが、「宅配デリバリー」ではなんと1貫ずつ買うことができます!こういった細かな違いがあるのも面白いです。

他の店舗でもこのように注文の選択肢が増えていくと、よりニーズに合った買い方ができるようになっていくんじゃないでしょうか。

スマホや処方箋薬の即日配達サービス

現在は一部地域のみですが、スマートフォンや処方箋薬などの配達も行っています。対応地域が拡大していけば便利になりそうですね!

スマホなんてそんなに頻繁に買うものじゃないからわざわざ届けてもらわなくても・・、と思うかもしれませんが、スマホやSIMカードってネット注文しても届くのに数日かかっちゃうんですよね。

どうしても即日欲しい、かといってショップには行ってる暇がない、っていう人には案外便利なサービスなんじゃないでしょうか。

楽天モバイル お急ぎ便

処方箋薬の配達はかなりありがたいですね!

病院ってただでさえ待ち時間が長いのに、薬局でもさらに待たされるってことよくあります。体調が悪いのに無理して病院に行ってるんだから、少しでも早く家に帰りたいと思う人が大半でしょう。

そんな時に処方箋薬を即日届けてくれるのはめちゃめちゃ助かると思います!薬局の待合室で咳している人がいたりすると感染症が不安になったりしますが、そういう心配もいらなくなります。

配達員から見たUber Direct

Uber Eats 配達パートナーにとっての最大のメリットは、Uber Direct による配達件数の増加です。

料理はランチやディナーのピークタイムに集中しているし、夏冬の季節要因にも注文数が左右されがちです。

Uber Direct は料理以外の配達があるので、料理のように時間や季節に左右されにくいという性質があります。

つまり今まで暇してたオフピークに注文数が増える可能性があるってことですね!

配達員とUber Direct 5つのポイント

①Uber Direct でも配達報酬は同じ

Uber Direct の配達報酬はUber Eats の報酬と同じです。

大きくて重い荷物を運ぶ可能性がありますが、だからといって報酬がアップするわけではありません。

通常の配達と同様に、注文が入った段階で受けるか決めることもできますが、内容物まで見ることはできないので、受けるか拒否するかの判断材料は少ないです。

受注時に「パッケージ」と表示されているのがUber Direct の注文です。

軽貨物であればどんな大きさでも運べるので気にせず受けていいと思いますが、自転車で数キロ先までピックしに行ったのに大きすぎて運べなかった、なんてことになってしまったら悲惨です。

自転車の場合、ピック先が近ければとりあえず受けて現地で確認すればいいと思いますが、ある程度距離が離れている場合はリスクを考えて受けない判断も必要かなと思います。

②Uber Direct 返却対応が発生する

Uber Eats では、顧客の不在や住所不備などの理由で料理を配達完了できなかった場合、配達パートナーが廃棄するルールになっています。

しかし、Uber Direct は店舗に商品を返却しなければならないケースがあります。スマホや処方箋薬なんて廃棄したら危険ですからね・・。

返却分の配達報酬は得られるので無駄足になるわけではないですが、次の予定がある時は遅れてしまうので、返却が発生してしまうとけっこう大変です。

キャンセル時に返却の必要がある配達には「返却配送対象」と表示されるので、時間に余裕がない時は受けないようにするのも手です。

③Uber Direct 名乗りが変わる

3PRでマクドナルドの配達をする場合、インターホンを押して名乗る時に「マックデリバリーです!」と言わなければいけません。同様に、セブンイレブンの場合は「セブンナウです!」というルールになっています。

詳細欄に書いてある通りにすればいいだけなのですが、見落としや慣れでつい「Uber Eats です!」と言ってしまいがちなんですよね。

そうするとお客さんとしては、Uber Eats なんて頼んでないですけど・・。となってしまい、混乱が生じてしまうので注意しましょう。

④Uber Direct 荷物の固定が必要

Uber Direct では、かなり大きな荷物の配達を依頼される可能性があり、破損を避けるため荷物の固定を推奨されています。

料理用のウバッグに入るサイズであれば全然問題ないと思いますが、それ以上のサイズになってしまうとちょっと困りますね。

バッグ固定用のリアキャリアと、固定するためのゴム紐などがあればある程度は対応できるかなと思います。

⑤Uber Direct 依頼主からの注意事項

依頼主からの注意事項や手順、また配達できなかった場合の返却有無など、注意事項や指示がある場合があります。

これは料理の配達をする時とほとんど同じですが、運ぶものが違うのでいつもとは違った注意事項が記載されている可能性があります。

受注後に確認できるようになるので、注文を受けたら必ず目を通しておきましょう。

一部Uber Direct

2024年12月11日より、今までパッケージと表示されていた案件が、配達と表示されるようになります。

理由としては、同じような配達内容なのにパッケージと配達の2種類あるのがわかりづらいから、ということだそうです。

パッケージから配達に変更されるのは以下の店舗になります。

  • 飲食店
  • スーパーマーケット
  • コンビニエンスストア
  • 酒屋
  • 花屋

パッケージ表示が継続される店舗はこちらです。

  • 薬局
  • 一般小売店
  • その他の店舗

マックデリバリーやセブンナウはお届けする時にサービス名を名乗らなければいけないルールなので、普通の配達だと思ったら3PRだった、みたいになると逆にわかりづらいような気がします。

3PRに対応しているお店はしっかり詳細欄を確認する必要がありそうですね。

まとめ

Uber Direct は、Uber Eats 加盟店以外もUber Eats 配達パートナーに依頼できる利便性が高いサービスです。

まだ利用できる店舗はそれほど多くないですが、店舗、注文者、配達員それぞれにメリットがあるため、今後の拡大に期待したいですね!

ほかのフードデリバリーサービスの動きとしては、Woltはすでに「Wolt Drive(ウォルトドライブ)」を展開しています。

こちらも加盟店契約をせず使えるオンデマンド形式で、Uber Direct とほぼ同じようなサービスとなっています。

Wolt Drive|法人向け即時配送プラットフォーム

フードデリバリーだけでなく、短距離専門の物流といった感じで、配達パートナーの活動範囲はさらに広がっていきそうですね!